バスケットボールにおいて「シュート」は試合を決める最も重要な技術のひとつ。しかし、選手個人の感覚や才能に任せがちな部分でもあります。
今回筆者がご紹介するのは、Skill Quintetが提案する「コーチできるシュートフォーム」の指導法。科学的・実践的な視点から、“再現性のあるシュート”をどう育てるかを繵解していきます。
❓ そもそもシュートは教えるべき?選手に任せるべき?
シュート指導にあたって、最初に問い直すべきはこの基本です。
- フォームは個性か?修正すべきか?
- 反復練習だけで自然と身につくのか?
- 小学生にロングシュートは早いのか?など
Skill Quintettoは「技術はセンスではなく、再現性と構造で教えられるもの」とし、体系的にフォーム構築の考え方を提示しています。
🏋️ シュートの大原則:ズレを10cm以内に収める
「シュートは外れない技術」**であるべきという視点に基づき、フォームの基礎を次のように定義
- 左右に10cm以上ズレない
- 前後に10cm以上ズレない
このシンプルな基準をクリアすれば、理論上“絶対に外れないシュート”が可能になります。
🏀 NBAの名シューターはどう育った?

スティーブ・カーやステフィン・カリーといったNBAの名手たちは、次のような“反復練習”を行っていました。
シーズン中 | オフシーズン |
---|---|
1日250〜300本のシュートを成功 | 1日500本以上のシュートを成功 |
カリーの父、デル・カリーは「シュート力の鍵は反復にある」と語ります。
🔧 ワンハンド vs ボースハンド(ツーハンド)
フォーム論で論点になるのが「片手か両手か」。
✅ ワンハンドの利点
- 力の方向が安定しやすい
- 学習効率が高く、他技術と組み合わせやすい
⚠️ ツーハンドの注意点
- 2軸の力を正確に合わせる必要があり、ズレの原因に
- 技術の切り替えには慎重さが必要
📘 7つのポイントで身につける“外れないシュート”
Skill Quintetは、再現性と修正力を高めるための「7つのポイント」を提案しています。
- フォロースルーを止める …記憶の5感覚化
- 左右ズレをフォームの是正
- 前後ズレを「ボールの速さを感じて修正」
- 最高のアーチを使う
- スウィッシュで決める(リングに当てずに)
- クイックモーションで打つ … 0.4~0.5秒を目標
- 再現性と修正力 … 4本中3本インをスタンダード
📁 指導の現場で使える考え方のヒント
- クイックモーションは早期に導入してもOK
- アーチの高さにはメリット・デメリットがあるので選手に合わせる
- 距離よりも“近くから正確に”が育成の第一歩
✍️ まとめ:技術は「教えられる」時代へ
かつて「シュートはセンス」と言われていた時代は終わり、現代ではフォームと考え方次第で、誰でも確率を上げられる時代です。
皆さんもぜひこの理論を使用して、指導にあったってみてください!!