バスケットボールは身長が高い方が有利なスポーツですが、背が低くても得点を量産できる選手はたくさんいます。実際、NBAやBリーグでも170cm前後の選手が活躍しており、その武器は「スピード」「判断力」「技術」の3つです。
今回は、小中学生でもすぐに取り組める背の低さを逆に武器にする得点力アップ練習を紹介します。


1. 背の低い選手の武器は「重心の低さ」と「初速」

スポーツ科学の研究(Yeadon et al., 2010)では、重心が低いほど方向転換の速度が速くなることが示されています。背が低い選手はもともと重心が低く、ディフェンスを抜く初速に優れています。
つまり、「一歩目の加速」と「切り返し」が得点力のカギになります。

練習例:0→100加速ドリル

  • スタート姿勢は股関節を中心に膝を曲げて重心低く
  • コーチや友達の合図で全力で3mダッシュ
  • 10回×2セット(片方の足スタートを交互に)

2. リムへの最短距離を使う「直線ドライブ」

背が低いとブロックされやすいため、リングに最短距離で向かうコース取りが重要です。
国際バスケットボール連盟(FIBA)の試合分析では、ガード選手の得点の約60%はドライブからのレイアップかファウル獲得で生まれています。

練習例:1ドリブル・レイアップ

  • 3ポイントライン付近から1ドリブルでリングへ
  • スピードを落とさず、ディフェンス役の腕に対して身体でカバー
  • 左右両手で仕上げる

3. ミドルレンジの「フローターシュート」

背が低い選手はゴール下でのブロック回避が課題です。そこで有効なのがフローターシュート
NBAのデータ分析(Second Spectrum, 2021)では、フローターはブロック率が2%未満と非常に低く、小柄なガードの必須武器です。

練習例:2歩目フローター

  • ドライブでペイント内に1歩入ったらジャンプせず2歩目でワンハンドショット
  • ボールは高く放物線を描くようにリリース
  • 1分間に左右10本ずつ

4. キャッチ&シュートの精度を高める

背が低くても、速いキャッチ&シュートを身につければディフェンスが寄る前に打てます。
アメリカのU15育成プログラム(USA Basketball Youth Development)でも、小中学生に「キャッチから0.5秒以内のシュート」を推奨しています。

練習例:0.5秒シュートドリル

  • パスを受けた瞬間にセット → すぐリリース
  • 足の向きはリング正対、ジャンプは最小限
  • 20本中15本成功を目標

5. 判断力を鍛える「リアクションドリル」

得点力はどのタイミングで打つか・抜くかの判断スピードにも左右されます。
反応速度は練習で向上することが、スポーツ心理学の研究(Voss et al., 2010)で確認されています。

練習例:色コール反応ドライブ

  • コーチが持つカラーマーカー(赤・青・黄)に応じて動作を変える
    • 赤=ドライブ
    • 青=シュート
    • 黄=パスフェイク→ドライブ
  • ランダムコールで10本連続

まとめ

背の低さは決してハンデではなく、低い重心・素早い初速・判断力を活かせば十分に得点源になれます。
今日紹介した5つのポイントを意識して練習を積み重ねれば、小中学生でも試合で堂々と得点を奪えるプレイヤーに成長できます。


💡 今日のポイント

「背の低さは武器になる。速さと技術でディフェンスを置き去りにしよう!」

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