はじめに
子どもたちがバスケットボールに出会い、成長していく過程で、どの年代にどんな指導をすべきか。今回は、日本バスケットボール協会(JBA)がまとめた「JBA指導指針2018」から、**U7(7歳以下)〜U17(17歳以下)**までの年代別トレーニング指針と、育成世代に必要な指導内容について紹介します。
年代別トレーニングのポイント
【U7】バスケは「遊び」の延長でOK!
- 特徴:とにかく動きたがる!まねっこ遊びが大好き。
- 指導のポイント:
- 「できた!」体験を積ませる。
- 楽しく動きながら、社会性を自然と身につける。
- 教えすぎず、遊びの中で学ばせる姿勢が重要。
【U9】好奇心のかたまり!だけど集中力はまだまだ
- 特徴:動くの大好き、でも集中は続かない。
- 指導のポイント:
- シンプルで達成しやすい目標設定がカギ。
- コーチの言葉や振る舞いが、信頼関係の土台になる。
- 楽しく、でもルールを覚えることも意識。
【U11】競争心が芽生える!1on1の土台作り期
- 特徴:体のバランスが整い、競争に興味が出てくる。
- 指導のポイント:
- 「ミスをするな」と言うとプレーが消極的に。
- 指導者の一言が子どもの心に大きく響くことを意識。
- 成長よりも“今”を押しつけすぎない。
【U13】ゴールデンエイジ!戦術理解が始まる
- 特徴:集中力・学習意欲がUP、コーディネーション力が急成長。
- 指導のポイント:
- 個人戦術からグループ戦術へシフト。
- 「なぜできない?」よりも「いつかできる」を信じる。
- ミニゲームを活用してチームの中での個の力を伸ばす。
【U15】思春期の入り口、心も体も揺れ動く
- 特徴:反抗心も出てくる時期。理論的な思考力が成長。
- 指導のポイント:
- 戦術理解と状況判断を深める絶好の時期。
- 無理な筋トレはNG!柔軟性・体幹を重視。
- 心の通った信頼関係が一番の鍵。
【U17】完成に向かう時期。大人と同等の指導が可能に!
- 特徴:心身ともに安定。高い判断力と技術が育つ。
- 指導のポイント:
- 総合的な成長を意識し、負荷をかけたトレーニングも可能。
- 自信と謙虚さのバランスを育む。
- 高度な状況判断力の洗練が求められる。
育成世代の指導内容:技術・戦術・心
技術・戦術の融合
- 代表の戦術に繋がるプレーを育成段階から意識。
- 「型」ばかりにとらわれず、実戦で使えるスキルの習得が鍵。
ゾーンディフェンスはNG!
- 育成ではマンツーマンが基本。
- 1on1の技術やスペースの使い方、ドライブ&キックなど、基本の徹底を。
心と体、そして世界への意識
- タフな身体とメンタルが求められる。
- 自己肯定感、自信、そして**“世界と戦う覚悟”**を持たせる指導を。
おわりに
バスケットボールの指導は、単に技術を教えるだけではなく、その年代ならではの「心」と「体」の発達を理解した上で進めていく必要があります。今回の内容を踏まえて、それぞれの年代で最適な指導を実践し、未来のスター選手を育てていきましょう!