「何度言っても聞かない」「ふざけてばかりで練習にならない」
そんな時、叱る前に見直したいのは、**“関わり方”**です。
この記事では、小学生のバスケットボール指導において「子どもが言うことを聞かない理由」と「効果的な関わり方・声かけのコツ」を、教育的視点から解説します。
✅ なぜ子どもは「言うことを聞かない」のか?
子どもが指導者の言葉に反応しないとき、理由は3つに分けられます。
1. 【理解していない】
- 言葉が難しすぎる(例:「スペーシング」「ファンダメンタル」)
- そもそも意図が伝わっていない
👉 「伝えたつもり」は危険!
→ 子どもの言動を観察し、理解できていそうか確認することが重要です。
2. 【聞く準備ができていない】
- 話し始めた瞬間、周囲に気を取られている
- 運動後で息が上がっており、集中できない
👉 話す前に「整える時間」を持つのが効果的
→ 深呼吸、整列、「目が合ったら始める」がコツです。
3. 【信頼関係が薄い】
- 指導者=“叱る人”という印象になっている
- 日頃の「話しかけ」がないと、言葉に届かない
👉 指導中だけでなく、練習前後の雑談やあいさつが信頼構築のカギ。
🧩 見直すべき“関わり方”のポイント
🔸 1. 「できていないこと」ではなく「できたこと」にフォーカス
例:
- ×「ちゃんとパス見てよ!」
- ○「今のパス、惜しかったね!あと少し早く声かけできると最高!」
👉 褒めポイントを見つけることが、子どもの意欲を引き出します。
🔸 2. ルールより“意味”を伝える
- 例:「あいさつしよう」だけでなく、
→「仲間に安心感を与えるための言葉なんだよ」と補足する
👉 子どもは納得すると行動が変わる。「なぜ」が抜け落ちていないか確認を。
🔸 3. 「全体への指導」が多すぎないか?
- 全員に対して話しているつもりでも、個別に響いていない場合もあります。
👉 一人一人の名前を呼んで声をかける、目線を合わせて話すことが効果的です。
🔍【よくある誤解】「ふざけている」=悪意ではない
小学生がふざけたりふらふらしたりするのは、
- 周囲の視線が気になって緊張している
- 失敗したくないという気持ちの裏返し
- エネルギーが余っているだけ
👉 まず「理由」を理解しようとする姿勢が、関わり方を変える第一歩です。
✅ 今日からできる実践ポイント3つ
やること | 具体例 |
---|---|
1. 短い言葉で伝える | 「今は止まる」「見てからパス」など5文字以内 |
2. 話す前に目を合わせる | 目線が合ってから話すだけで伝達率UP |
3. 練習前後に雑談する | 今日の給食や好きな選手の話題などで壁をなくす |
🎯 まとめ|子どもは“信頼できる人”の言葉しか本気で聞かない
言葉が届かないと感じた時こそ、「言い方」や「関係性」を見直すチャンスです。
子どもが言うことを聞かないとき、
それはあなたの指導が「試されている」瞬間かもしれません。