🏀「またミスしてる…」と思ったとき、どう声をかけますか?
- 「集中して!」
- 「だから言ったでしょ」
- 「そんなの教えたはずだよね」
ミスを見た瞬間、思わず出るこのような言葉。
しかし、その一言が子どもの成長を止めているかもしれません。
小学生にとって「ミス」は成長への材料。
本記事では、指導者・保護者が使える「ミスした子どもが前向きに成長できる声かけ術」を、バスケ現場の具体例とともに解説します。
✅ そもそも、なぜ「ミス」したときの声かけが重要なのか?
子どもはミスしたとき、頭と心の中でこんなことを感じています:
- 「やばい…怒られるかも」
- 「なんでうまくできないんだろう」
- 「もうやりたくないかも」
特に小学生年代は、「失敗=自分がダメ」と感じやすく、
ミス=恥ずかしい or 怖いことと学んでしまうと、チャレンジを避けるようになります。
🎓 声かけが子どもの「非認知能力」に与える影響
非認知能力とは、思考力・粘り強さ・協調性など、テストで測れない力のこと。
失敗時の声かけが適切だと…
声かけの質 | 子どもに与える影響 |
---|---|
ミス=学びだと伝える | 挑戦し続ける粘り強さが育つ |
意図をくみ取る | 思考力・自己理解が深まる |
感情を認める | 自己肯定感が高まる |
🧠 声かけを変えるだけで、子どもはこう変わる
ミス直後の声かけ | 子どもの反応 | 結果 |
---|---|---|
「なんでそんなことするの?」 | 泣く、黙る、やる気をなくす | 萎縮・消極的になる |
「ナイスチャレンジ!」 | 安心する、笑顔になる | 再チャレンジする気持ちが出る |
「どんなプレーをしようと思ったの?」 | 自分で考え直す | 自主的な学びにつながる |
🏀【実践編】バスケ現場のミス対応・声かけ具体例
🎯 ケース①:ノーマークシュートを外した
❌「なぜそれを外すの!?」
✅「打てたことがいい判断だったね!自信もって続けてごらん」
→ 判断=成功。結果(ゴール)ではなく“選択”を褒める。
🎯 ケース②:ドリブルミス・トラベリング
❌「基礎ができてない!」
✅「そのスピードでチャレンジしたのはいいね。じゃあ次は体の軸を意識してみよう」
→ 動きの意欲を認めた上で、改善点を具体的に。
🎯 ケース③:試合で消極的なプレーが続いた
❌「なんでボールをもらわないの!?」
✅「見てたよ、動こうとしてたね。少しでも動き出したのは一歩前進!」
→ 見えない努力・葛藤も認めてあげることが信頼に。
📣 よく使われるけどNGな声かけワード
ワード | NG理由 |
---|---|
「何回言ったら分かるの?」 | “分からない子”というレッテルに |
「みんなできてるよ?」 | 比較が自信を奪う |
「前はできてたじゃん」 | 過去との落差で否定された気持ちに |
✨ すぐに使える!“前向きワード”リスト
- 「今のアイディア、いいね」
- 「その姿勢、見てたよ」
- 「惜しかった!次が楽しみだね」
- 「プレーの意図を教えてくれる?」
- 「やってみたこと自体がすごいよ」
🧩 保護者にも知ってほしい!家での声かけのヒント
家でこんな声かけがあれば、練習にもいい影響が出ます。
場面 | 声かけ例 |
---|---|
試合後 | 「今日はどんなプレーを自分でよかったと思った?」 |
負けたとき | 「どこで成長したと思う?」 |
ミスの反省中 | 「それを見つけられたのがまず一歩だね」 |
✅ 指導現場での工夫3つ
- リカバリーできる練習構成
→ ミス→修正→再挑戦ができるメニューに - 1対1での声かけ時間をつくる
→ 集団では伝わらない気持ちがある - “ミスは情報”と伝える文化を育てる
→ ミスは学びの入り口、と言語化することが大切
📝 まとめ:ミスは「指導力を試される場面」
子どもがミスしたときの反応こそ、指導者・保護者の“人間力”が現れる場面です。
- 怒ってしまいそうな時ほど、深呼吸して「意図」を探す
- 成長のきっかけは、「失敗のあとの声かけ」に詰まっている
あなたのたった一言が、
「失敗=チャンス」に変わる瞬間を生み出します。